第19回実践勉強会

実践勉強会実施レポート
報告者:保険学術部 田中敏郎・佐川雅夫・中畔勇一



  1. 開催内容
  2.    開催表題=第19回 高血圧症について

       開催日時=平成20年5月27日(水)20:10?21:30

       開催場所=大森薬剤師会 会議室

       参 者=サガワ薬局:佐川・嶋田、アサヒ薬局:中畔・飯塚・内田、美原薬局:田中、京浜堂薬局:保科、

           ひろみ薬局:宮田、ミオ薬局:三尾、にしかわ薬局:新木、江島薬局:江島・浅野。

  3. テーマ内容
  4.    「高血圧症とARB・ACE―Iの比較について」 田辺三菱製薬学術科 伊吹さんから説明していただきました。


      • 高血圧症について

        ・収縮期血圧が140以上または拡張期血圧が90以上で高血圧症と診断される。

        ・高血圧の治療は生活習慣の修正から。

        1)食塩制限6g/日未満

        2)野菜・果実の積極的摂取:コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える

        3)適正体重の維持:BMI(体重(kg)÷[身長(m)×身長(m)])で25を越えない

        4)運動療法:心血管病のない高血圧患者が対象で有酸素運動を毎日30分以上を目標に定期的に行う

        5)アルコール制限:エタノールで男性は20?30ml/日以下、女性は10?20ml/以下

        6)禁煙

        ・高血圧症で糖尿病、臓器障害、心血管病、3個以上の危険因子、のいずれかがある患者は

        生活習慣の修正を指導するとともに直ちに降圧薬治療開始。


      • ARBとACE―Iの比較

        ・メタ解析の結果、糖尿病性腎症に対する治療効果における両者の効果(腎保護作用)は

        同等であった。一方ACE―Iに認められた「降圧とは独立した冠動脈イベント抑制効果」が

        ARBには認められなかった。心保護作用においてはACE―Iに優位性が認められた。

        ・ 欧米でのARBとACE―Iのシェアは1:3。ACE―Iには空咳の副作用があるが

        それを含めてもコストパフォーマンスや臓器保護作用でACE―Iが優れていると

        考えられている。空咳は継続服用により多くが消失・軽減するため中止しないことが多い。


      • ACE―Iの咳について

        ACE―I間で咳の発現率におおきな差が見られる。他のACE―Iの投与で咳が発現した症例で

        タナトリルに変更した場合、半数以上で咳が消失したという報告がある。

        咳の発症のメカニズムはサブスタンスPの分解をACE―Iが抑制することによるがこれを

        脳卒中後の誤嚥性肺炎の発症抑制に用いる試みも行われている。



    今回の一押しwebサイト

    「高血圧簡単チェックシート」「高血圧常識クイズ」「高血圧Q&A」

    「高血圧のための健康レシピ」「高血圧の基礎知識」等について掲載されています。


    以上。

                                         

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